はりねずみのワインセラー

「これ飲んだな美味しかったな」「これ飲んでみたいな気になるな」を集める架空のワインセラーです。

【Book】ワインをめぐる小さな冒険

たまたま参加したとあるワイン会で、1人で居た私のところににこやかな見知らぬ男女が声をかけてくださって、饒舌にワインへの愛を語っていかれました。そのうちのお一方が書かれた本があると聞いて、タイトルにも惹かれ買ってみました。

どんな本か説明しようとすると、書いた本人がなんとも困ってしまいます。入門書でもなければ、ガイドでもない。エッセイとも異なる。それらの要素は少しずつ含まれていますが、簡単に表現できる言葉がうまく見つからないのです。あえて言えば、ワイン好きの一人として同好の方々とお喋りを交わしたい、といったあたりでしょうか。(中略)好きならば誰でも参加できる話題を扱うワインの本があってもいいのではないか。「小さな冒険」にすぎないけれど、業界とはまるで無縁、ただ好きで飲んできた人間だからこそ書けることもあるのではないか。ワインにはそれだけの広さと魅力があるはずです。そこを書きたい。一人でも多くワインがより好きになることを願って!

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 私は、出産後の27歳のとき、大きく迷い進路の選択をして大学院を受験しました。大学院受験に合格しなければワインの輸出入をする会社に入ろう(ゆくゆく独立)、そのために酒屋で働きワインの資格試験を受けようと本当に思っていました。2択の片側に行ったわけですが、どちらの道に進んでも後悔したくないと思っていましたし、大学院に進んだからには研究者になり、一人の消費者として、一人のファンとして、レストランに通いワインを飲み、その良さを伝えられる人でありたいと思っていました。今でも知人や後輩に美味しいお店やお酒を紹介したいと思うのは、そういうものは私も人に教わってきたもので、出逢いが無ければなかなか知ることができないと身にしみて感じているからです。そういう、ソーシャル・キャピタルが、私の人生観や学習観の根底にあることは間違いありません。

本書は、そういったマインドに通じるものがあると感じます。

ワインをめぐる小さな冒険 (新潮新書)

ワインをめぐる小さな冒険 (新潮新書)

 

 

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