はりねずみのワインセラー

「これ飲んだな美味しかったな」「これ飲んでみたいな気になるな」を集める架空のワインセラーです。

【イタリアワイン紀行】veronaで参加したワイン会

Veronaの門(arco)の近くを歩いていたら、見慣れたワインショップが。

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ブレシアで昨年見たワインショップと同じ系列でした。

harinezumi-winecellar.hatenadiary.com


そして、本日夜にワイン会があるとのこと。1人10€で2杯を比較試飲する会です。予約も不要とのことで、参加してみることにしました。毎週月曜日にやっているようです。

参加したのは私含めて4名、お酒屋さんがどのようなワインかや、見方や香りについて教えてくれます。もちろん、参加者もああだこうだいいます。

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比較内容は「Pino neroと、それと比べたい赤ワイン」という感じです。
1)アルト・アディジェのPino nero 100%(左)
2)シチリアのエトナ山近く、Nerello Mascalese 90%、Nerello Cappuccio 10%のブレンドされたもの(右)

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「エトナ山あたりのワインがこの数年注目されている」「Nerello Mascalese は、補助品種Nerello Cappuccioと合わせて用いられることのあるシチリアカラブリアの葡萄品種」あたり、日本で聞いていたことが役立ち、おお、やっぱりイタリアでもそういう説明をして、そういう比較を勉強する会とかやるんだ、と思いました。
2)のエトナワインをスタッフは推してる感じがあり、参加者も私以外は2)だね!と言っていました。確かにPino Neroはイタリア料理に馴染みがある人にとっては酸が強いと感じるのかもしれません。酒屋のスタッフも、1)はアペリティーボ向き、2)は他にこんな料理やあんな料理に、と話をしていました。

私はPino Nero(Pino noir)に特別な思い入れあるので、そこを差し引かないといけないのですが、はっきり、2)が美味しいことはわかります。同価格だったら私も2)を買うなと思いました(19€くらいで、それを本日セミナー受講者だけ10%ディスカウントみたいな話でした)。

 

もっと興味がある人、難しいことを知りたい人のためには、値段の高いセミナー(そのときはもっと高いワインがでてくる)もあるとか、Vinitalyの時には生産者来店での会もあるということでした。実際、今回講師をされていたお店の方も、つい最近、もう少し難しい同店開催のセミナーでPino neroだけの10種類比較試飲という会に参加したと言っていました(だから今回の企画は自信あるよっていう感じ)。そうやってスタッフもお客さんも学び続けているわけですね。


30分のレクチャー・体験のあと、残っているワインをだらだら飲みながらさらに30分以上、お客さんとお店にいました。他にこんなのがおすすめだとか教えてもらいました。この本をスキャンしてKindleにコピーし持参しているので、見ながら聞いていて便利でした。

ハードバック改訂版 土着品種で知るイタリアワイン

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何より、こういうことに感激するのは、ふらっと歩いていると学習プログラムをやっており予約なしで参加できるということです。
ワインに限らずなのですが、ヨーロッパに行くと、予約なしで参加できるプログラムの充実に驚かされます。カフェイベントも、チャリティーや教会のコンサートも、見つけたらさくっと参加できます。


予約し、高額な対価を事前に払い、特別な想いで参加すること、これも良い機会なのですが、私は、知りたいことをさくっと知れる機会、敷居の低さというのが、重層的な教養社会を支えていると思っています。